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親が子を想う気持ちは万国共通!? フィリピンで会った超親切なタクシー運転手の親心

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親子関係の形は各家庭、国によって様々あるかと思います。

 

全ての親子関係が上手くいっているわけではないと思いますが、少なくとも子のことを何よりも大切に思っている親御さんは多いのではないでしょうか。

 

今日は私が出会ったフィリピン人タクシーのおじさんから学んだ親心についてお伝えしていきます。

目次

フィリピンのタクシー事情

具体的な数字や統計データはないのですが、フィリピンではタクシー利用時のトラブルが非常に多いと聞きます。

タクシーのメーターがいかさま、タクシーに乗車するなり暴行を加えて、金品を強奪、自分が頼んでもいない場所に連れていって恐喝、最悪は誘拐なんて話が旅行ガイドやネット上に溢れています。

 

実際、私が行ったフィリピンの語学学校でも先生たちはタクシーの危険性を訴えていました。

ただ、私の学校があったバギオというところはフィリピンの中ではかなり治安が良い場所と知られています。

 

そのため、タクシー被害も非常に少ないそうです。

現地の人や留学学校の日本人のマネージャーの方々も『バギオならタクシーに乗っても大丈夫。

 

逆にこっちがいらないと言っても、少額の小銭を渡してくるくらいだから』と言っていました。

 

また、各タクシー会社もそういったタクシーに対する負のイメージを払拭するために力を入れているそうです。

 

タクシーにドライバーの名前や連絡先を記載したり、ドライバーに接客マナーを教育したりなどしているそうです。

タクシーを使ったバギオ観光で知り合った親切なおじさん

タクシードライバーのおじさんとの出会い

私は学校が休みの祝日に1人でバギオ観光にでかけました。

最初に目指したのはベンカブ美術館というフィリピンでも有名な観光スポットです。

 

そこはバギオの中でも郊外にあり、公共の交通機関がないためタクシーを使う必要がありました。

 

前述した通りフィリピンのタクシー 事情は非常に危ないので、私はかなり警戒していました。

 

タクシーをつかまえて、乗り込み行き先を告げました。私の学校からベンカブ美術館までは15分ほどかかるとこにあります。

 

せっかくの機会なので、運転手さんとお喋りしようと話しかけたところ非常に気さくな方でした。

年の頃は50歳前後くらいで多少聞き取りづらい部分もありましたが、英語を話せる方でした。

 

聞けば、このドライバーの方のタクシー会社の社長さんが日本人の方で日本人慣れしており、そのドライバーさん自身も日本人のことが好きなようです。

 

すぐに意気投合した私はなぜバギオに来たのか、日本のことを知っているかなど色々な話をして盛り上がりました。

 

もうすぐ美術館に着くという所で、そのドライバーから『あなたが美術館を見学し終わるまで待っておいてあげようか?美術館周辺はタクシーがあまり通っていないし、バスもないからさ』と提案を受けました。

 

正確な値段は覚えていませんが、1時間辺りいくらといった形の提案でした。

その美術館周辺は郊外にあるため、帰りのタクシーが捕まえづらいので、事前に予約しておいた方が良いという話は聞いていたので、魅力的な提案でありました。

提案された値段も安かったですし。

 

ただ、タクシー被害の話を聞いていた私のなかでは拭い切れない警戒心があり、躊躇していました。

 

そこで時間稼ぎと人試し(性格悪いですね。。)のために値段の交渉をしてみました。交渉を切り出した時の反応で、人柄を見てみようかなと。

 

私が試しに値段を下げる提案をしてみると『勘弁してくれよ。そんな些細な金額の交渉なんて日本人には意味ないだろ。君たちは金を持ってるんだから』と笑顔で応えてくれました。

 

その様子を見てなんとなく良い人そうな感じがしたのと、私の交渉に応じてくれたので、私はそのドライバーに待ってもらうことにしました。

美術館鑑賞&昼食後

美術館鑑賞と昼食をとるのには2時間ほどかかりました。

ちなみにここで食べたランチがフィリピンで食べた料理の中で一番美味しかったです。

まさに花より団子って感じでした(笑)

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私が美術館から出てくるとタクシーのおじさんが手を振って私を呼んでくれました。

しかも物凄く爽やかな笑顔で。

 

それと運転している時は気づかなかったのですが、おじさんは片足を悪くしている(脚が変形していました)ようで、常に引きずりながら歩いていました。

そんな状態でもこうやって笑顔で仕事をする姿勢に少し心を打たれました。

 

タクシーに乗り込んで私が別の観光地にも行きたいと告げると心良く了解してくれました。

 

しばらくして、私はある異変に気がつきました。

 

それはタクシーのメーターが使われていないということです。

私は『きたぞ、きたぞ、これで時間をわからなくさせて後で法外な値段を突きつけてくるパターンだな』と思っていました。

 

ただ、その時点では確証がなかったのでちょっと様子をみることにしました。

 

しばらく様子をみているとおじさんが運転中に片手で必死に携帯を充電しようとしていたので、手を貸してあげました。

 

その時は何故そうまでして充電したがったのかはわかりませんでしたが、とりあえず手を貸しました。

 

ある程度移動してもメーターを使う様子がなかったので、私はわざとらしく、『あっ!メーターが動いていないですよ!これじゃあ、料金が測れないじゃないですか』と言ってみると、おじさんは『ふふ、大丈夫心配するな。携帯でちゃんと時間を測っているから。こうしておけばお互い時間を確認できるだろう』と。

 

そうなのです。

 

おじさんが必死に携帯を充電したがっていたのは時間を測るためなのです。そうとは知らなかった私は自分の小ささを恥じました。

道中でどんどん仲良くなっていく2人

私が美術館に滞在した時間帯は11時から13時の間だったので、ちょうどお昼どきでした。

 

私は美術館のランチが美味しかった話をし、おじさんに『おじさんはもうランチ食べたの?』と聞いてみるとまだ食べていないという返答が返ってきました。

 

おじさん曰くランチやディナー時は他のドライバーたちが休むから稼ぎ時だそうで、そのためにおじさん食事の時間を9時、15時、21時にずらしているそうです。

 

それと私がいつ美術館から出てくるかわからなかったので、いつでも運転を始められるように食事も取らずに待っていてくれたようです。

 

私は自分をますます恥じるようになりました。こんな良い人を疑っていたなんてと。

 

その後、会話は徐々にパーソナルな内容になっていき、奥さんの話やお子さんたちの話になりました。

 

聞けば、おじさんには大学受験を控えた長男、大学に通う次女、大学を卒業しても就職先が見つからなかった長女がいるそうです。

私はフィリピンでは親が子供のお金の稼ぎに依存する話を聞いていたので、非常に驚かされました。

 

おじさんは『少しでも子供たちの力になりたいんだ。仕事が中々みつからない長女だって頑張って仕事を探しているのを知っている。だから長女を攻めることはしない。長女が落ち着いて仕事をさがせるように俺が少しでも援助してあげるんだ』と。

 

なんとおじさんは毎週休みなく働いているそうです。それは子を想う親心というやつからくるものなのでしょう。

ガイドとしても親切なおじさん

その後私は数カ所の観光スポットをこのタクシーを使って周遊したのですが、おじさんはとても親切でした。

 

一つ一つの観光スポットの解説をしてくれ、私が少しでも興味を示すと降ろしてくれたりしました。

 

最後の観光地を訪れたあと、私が最終目的地を伝えるとおじさんがしみじみと『なんか今日は2人で観光しにドライブできたみたいだね。とても楽しかったよ。こんな楽しいことは滅多にない』と言ってくれました。

 

そして、私の学校の寮に着くと、ぼったくることもなく約束通りの料金で降ろしてもらえました。あとで現地人の先生から聞いてわかったのですが、私が払った料金はかなりの格安価格だそうです。本当におじさんには感謝です。

 

最後におじさんから『そういえば名前はなんて言うのかい』と聞かれました。最後の最後に名前をきいて何になるのかなとも思いましたが、おじさんの中で心に留めておきたい存在になれたのかもしれません。

まとめ

 よく何人にはこんな人が多い、ある国に行くとこんなことがあるなどの話を聞きます。それらの一般的なイメージはある程度事実に近い側面もあるのでしょう。しかし、もちろんその一般的なイメージとは異なるケースもあります。

 

お喋りが止まらない日本人もいれば、女性が苦手なイタリア人もいれば、小柄なアメリカ人もいると思います。ですので、先入観をもたずにその国の文化や人にどんどん触れて直に色んな経験をすることは大切なことだと思います。

 

今回の私のように警戒し過ぎず、もっとオープンマインドに外国人の方と触れていくことも時には必要です。

 

この教訓を活かして、先入観を持ちすぎずに人と触れていこうと思います。

 

それでは、さようなら!