優勝候補の広島&巨人が下馬評通り好調だ。
連覇を目指す広島カープが引き分けを挟んで7連勝。
対抗の巨人も6勝2敗で追走する。
ここまでは戦前の予想通りの展開になっている。
対抗となる他の4球団はそれぞれの持ち味が発揮出来ずに苦戦を強いられている。
阪神は先発投手陣、DeNAは救援陣、ヤクルトは打撃陣、中日は助っ人外国人。
いずれも開幕前は長所になると思われていた部分が機能せず、中々勝ち星が伸びていない。
逆に言えば、そこさえ改善されてくれば成績は向上するだろう。
今日は先週までの結果を踏まえて、セ・リーグ各球団のチーム状況を振り返っていく。
目次
広島東洋カープ
開幕戦こそ破れたものの、そこから引き分けを挟んで7連勝。
野手陣
打線は12球団1位となる51得点。
田中、丸、新井、鈴木、エルドレッドの中で最低のOPSが鈴木の.894。
5人平均でOPS1.000越えという驚異的な数字をたたき出している。
二番菊池選手が.512と苦戦しているが、それを補ってあまりある働きを他のメンバーがしている。
投手陣
ここまで防御率2.79でリーグ2位。
黒田選手の抜けた穴が心配されたが、今週は加藤、岡田、久里で3連勝。
勝ち星はつかなかったものの大瀬良投手も6回無失点、床田投手も6回と1/3を3失点に抑えるなど若い投手が活躍。
ジョンソン投手が体調不良で登録を抹消されたが、復帰を焦る必要がないほど若い投手陣が出てきているのは頼もしい。
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救援陣防御率もリーグ1位の2.08と健在。
中崎投手が血行障害の影響からか投球内容がイマイチだが、そこさえ解消されれば、磐石の投手陣となる。
今週の注目ポイント
野手:好調な上位打線が状態を持続出来るのか。
投手:若い先発陣が連続して結果を残せるか。
読売ジャイアンツ
対抗の巨人も6勝2敗と好調な滑り出しを見せている。
好調な要因は絶好調阿部選手と安定した投手陣。
野手陣
阿部選手がここまで残した、本塁打4、打点13、OPS1.298はいずれもリーグ1位。
2,000本安打まで残り72本と視界良好だ。
阿部選手は今年38歳。
シーズンを全試合出場というわけにはいかないので、そのほかの選手の活躍も必要不可欠。
坂本選手もOPS.912は好調なだけに、この2選手に次ぐ選手が現れてこなければ、安定してペナントを戦うことは厳しい。
投手陣
投手陣はここまで2.57でリーグ1位。
広島と違って、先発と救援陣が共に防御率2点台と揃って安定している。
巨人はここまで12球団1位のQS率87.5%と投手陣が安定。
QS率
— 蘇龍 (@soryu_55) 2017年4月9日
1:巨人 87.5%
2:広島 77.8%
3:東京 77.8%
4:大阪 62.5%
4:西武 62.5%
6:横浜 55.5%
7:中日 44.4%
8:楽天 37.5%
8:千葉 37.5%
10:福岡 33.3%
11:阪神 25.0%
12:日公 22.2%
また内容もよく、チーム全体で70回を投げて、三振57・四球16。
チームK/BBが3.5を超えているのだ。
※K/BBの損益分岐点はK/BB=1.50、3.50を超えると優秀な投手と言われる。
広島は防御率だけを見れば良いように見えるが、K/BBはリーグ最下位の1.53(リーグ平均は2.13)。
87回を投げて、三振78・四球51(12球団ワースト1位)。
質と結果ともに巨人投手陣の方が上と言えるだろう。
若くて勢いのある広島とベテランを中心に老獪な巨人という構図になっている。
今週の注目ポイント
野手:阿部、坂本に次ぐ存在の台頭(特に1、2番)。
投手:菅野投手が連勝を飾れるか。
阪神タイガース
上位2球団が貯金を独占するなか唯一五割で借金0の阪神。
移籍してきた糸井選手に牽引される形で、調子を上げてきた。
野手陣
糸井選手がここまで残した、本塁打3、打点10、OPS1.241はいずれも阿部選手に次ぐリーグ2位。
実はここまで12球団で唯一スタメンが変わらない(先発投手を除く)のは阪神のみ。
糸井、福留、鳥谷とベテラン選手が多いだけに、現在スタメン組の高山、北条、原口、梅野以外の選手の活躍がチーム浮上の鍵を握る。
また、12球団ワースト1位の10失策も課題の一つ。
投手陣
課題は自慢(だったはず)の先発投手陣。
ここまで5.53は12球団ワースト1位。QS率もワースト2位と精細をかく。
救援陣は2.20と安定しているだけに、先発陣の復調が鍵を握る。
今週の注目ポイント
野手:北条が調子を上げてくるか。
投手:先発投手陣が復調するか。
横浜DeNAベイスターズ
3勝5敗で借金2。
チームが調子をあげられない要因は主砲筒香選手の状態が上がってこないこと。
野手陣
筒香選手はここまで0本塁打、1打点と本来の状態からは程遠い。
前を打つ梶谷・ロペスがOPS9割を超えているだけに筒香選手も状態を上げて欲しいところだ。
その中で下記のようにコメントした。
筒香選手が昨年を更に上回る成績を残せばDeNAの優勝もあり得るし、筒香選手が不調、怪我ということがあれば逆に最下位もあり得る。
チームの浮き沈みを左右する存在だけにこれからの復調が重視になる。
投手陣
投手陣は先発がリーグ2位の防御率2.96。
しかし、救援陣は4.99と精細を欠いている。
砂田、パットン、山崎が防御率0と好調な一方で、三上5.79、須田11.57、田中15.43と振るわない。
かなり極端な状態だが、勝ちパターンの投手は好調なだけに壊滅的な状態ではない。
6、7回をなげる投手の状態が上がってくればチームは安定した戦いが出来るだろう。
今週の注目ポイント
野手:筒香が調子を上げてくるか。
投手:開幕投手石田に勝ちがつくか。三上、須田、田中が復調するか。
東京ヤクルトスワローズ
3勝6敗で借金3。
原因は自慢の打線がいまいち振るわないこと。
野手陣
得点数は4位の30。
9試合のうち、1失点に抑えられたのが4試合もあり、安定感に欠く。
個々の選手をみるとそんなに状態は悪くない。
出塁率.360越えが5名、OPS.850越えが3名と一応は揃っている。
ここまでそれぞれ本塁打1に終わっている山田、バレンティンに当たりが出てくれば打線は一気に火がつくだろう。
投手陣
投手陣は防御率3.08(先発:3.06、救援:3.12)とこちらは良い意味で予想を裏切っている。
新外国人投手のルーキが防御率8.31と結果が出ていない以外は、ほとんどの投手が安定した成績を残している。
それだけに阪神、DeNAと比べると安定感は上のように感じる。
打線が復調してくれば、一気に借金返済できるポテンシャルは秘めている。
今週の注目ポイント
野手:山田、バレンティンが調子を上げてくるか。
投手:投手陣が好調を持続できるか。
中日ドラゴンズ
1勝6敗で借金5。
戦前の予想通り苦しい展開を強いられている。
ただ、下記の結果からわかる通り、決して力負けをしているわけではない。
引き分け試合2を含む延長試合3。
田島投手の救援2度失敗。
2点差以内の敗戦3。
何かがかみ合えば勝っていてもおかしくない試合の末に星を落としている。
野手陣
課題はなんといっても12球団ワースト1位の23得点の打線。
9試合で既に8通りのオーダーを組んでいることからも森監督の苦悩がうかがえる。
1番大島、4番ビシエドは好調だが、そのほかの打者が精細をかく。
若干、ゲレーロ選手に当たりが出だしただけに、これからの復調に期待したい。
また、打席数は少ないが、OPSが7割を超える遠藤、溝脇、木下あたりの選手が上手く機能出来れば、打線の改善が見込める。
投手陣
投手陣は阪神と並んでリーグワースト。
阪神と同様に先発不調、救援好調となっている。
大野・吉見の両投手合わせて4戦3敗。
三番手以降のバルデス、若松はまずまずだが、5番手以降が見当たらない現状を考えると、エース格の2人が調子を上げなくては浮上しようがない。
今週の注目ポイント
野手:大島、ビシエドの間を打つ打者の台頭。
投手:大野・吉見に勝ち星がつくか&5番手以降の投手。
まとめ
下馬評に反して、混戦模様のパリーグ。
対照的に上位が抜け出しそうなセリーグ。
ペナントレースを盛り上げるためにも3位以下の4球団の奮起に期待したい。
それでは、さようなら!
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